俺はなんばんぼし

釣具屋と不動産屋の

第84回「口ぐせ」

まったく最近困ったことに、変な言葉が口癖になってしまった。

その口ぐせは、ちんぽこ。

 

まったく卑猥な言葉であるが、まったく卑猥な意味では用いていない。ああ、全然ダメだ、みたいな時に、ちんぽこだな、という。

 

例えば、

この前のテストどうだった?

…ちんぽこだった。

とか、

釣りいったんだ。釣れた?

いや、それがちんぽこだったのよ。

とか、

新しい上司どう?

ん?ちんぽこ。

 

みたいな感じ。

 

まったく意味がわからないだろうが、なぜか意味が通じる。ちょっとした笑いが過去に起きたため、味をしめてしまったのだ。

 

そのため多用してしまい、口癖となったのだ。語感もいいしね。恐ろしいことに自分は慣れてしまうので、その言葉自体が一般的に卑猥な言葉だということを忘れてしまう。で、そうなると相手が誰であろうと使ってしまうのだ。

 

で、最近仕事を始めたので新しい上司ができた。もちろんその上司にもなんともなしに使ったのだ。もちろん業務上の会話でだ。

 

試験結果どう?

いやあ、ちんぽこっすわぁ。

 

 

ん?みたいな顔をしてたね。多分聞き間違いだと思ったのだろう。まさか職場で30過ぎの男がちんぽこなどと発声するわけがないもの。意表をついたね。その顔を見てようやく、あ、しまったなあ、と思ったのだ。なのでその場は早口で別の言葉に置き換え、話題をずらしてなんとか乗り切った。と思われる。あるいは僕のことをちんぽこ野郎だと思ってるかもしれない。

 

壮年期、言葉遣いに気を遣いたいものだ。プライベートではいいのだ。パブリックな空間でね。

しかしめちゃくちゃ使い勝手が良い。

 

文責おがさわら(30、大阪、リーマンサラ)