俺はなんばんぼし

釣具屋と不動産屋の

2021-01-01から1年間の記事一覧

第йЗ回「2021年3月4日 混凝土密林 / 「緊急」スタンプの悲しみ」

幼少の記憶を拾い集めるようにオークションサイトでレゴブロックを買い漁る日々が1ヶ月半ほど続いているが、ついに大台を超えそうで、都会の混凝土密林の中でひとり震えている。現在の費消金額は合計で¥990,537、夢の大台まであと福沢氏1枚を切った。しかし…

第πМ回「2021年3月3日 人間でないものになりたくて」

足音がうるさい、と苦情をいただいてからこっち、足音のみならず諸々の生活の音に気を張っている。なるべく歩かないようにするのが肝心だが、一歩も動かずにすべての用を足すのは不可能なので、もう私は鳥になってしまいたい。鳥なら空中に浮いていることが…

第ΠЭ回「2021年3月2日 階下の苦情にテンダネス」

町田康はドアベルの音を「インオン」と表記しますが、確かにインオーンと聞こえる。このところ破産する勢いでレゴブロックを買い漁っているため、連日連夜、ドアベルが鳴らされる。毎度、ドアの向こうには郵便局かクロネコヤマトの配達員が立っており、その…

第βБ回「2021年3月1日 散歩で川」

昼過ぎに散歩に出た。ベランダで煙草を吸っている時はあまり感じなかったが、玄関から外に出てみるとわりと寒かった。しかしもう玄関は施錠されてしまっている。解錠する、靴を脱ぐ、上着を取る、上着を着る、靴を履く、施錠する、という工程を脳みそで想像…

第ιЖ回「2021年2月28日 歌うオバン」

少年アシベに一話だけ登場するキャラクターがいる。その人はオバンなのだが、近所の人にあいさつをしても無視されるのだ。彼女は両の眼から涙を流して言う、「わたしは何も悪いことなどしていないのに、みんなが私に冷たく接するのです」。その夫が言う、「…

第ЮР回「2021年2月27日 求ム 夕焼けのような人の歌詞を知っている人」

ふとしたことがトリガーとなり、或るミュージックが脳内で再生し続ける現象におちいることがありますな。今現在、その現象におちいっております。助けてください。と、私はだれに助けを乞うているのだろうか。 昨夜アイチューンズに入っている楽音を聞いてい…

第ωⓚ回「2021年2月26日 部屋およびベストオブ花畑について」

人と話しているとそれぞれが住んでいる町や場所に話題が及ぶことがある。この時、あなたのお家はどこですか、と聞かれることがあるが、困る。家ではないのだ、自分が住んでいる所は。てゆうかあ、住んでいる、って口にするのもなんつうか変な感じがして、私…

第〰‡回「2月18日 ジュラシック・パーク上を読んだ」

世間には、なんたら週間だの、かんたら月間だのといって「みんなでなんたらの意識を高めようよ、しっかりやろうよ」という運動がしばしば起こっており、これの最たるものは交通関係の週間あるいは月間であろうが、北の街・札幌では秋口っていうか冬口ってい…