俺はなんばんぼし

釣具屋と不動産屋の

第κρ回「2021年3月26日 ビビンバってビビンバでいいのか?/卓袱台歓喜」

ビビンバの謎、というのがある。ビビンバは韓国料理で、ここニポンでもわりとポピュラーな食べ物になっているが、よくわからないことがある。というのは、この食べ物の呼び方で、例えば街中を歩いていて韓国料理屋があるとする。店先にはメニューの看板が掲げられていて、なんたらチゲだのかんたらカルビだのと書いてあるようで、見るとほらね、ビビンバ、とある。けっこうなことだ。その店を行き過ぎて、また他の韓国料理屋を発見する。さっきの店と同じようにメヌが外に出ていて、見ると提供物もあまり変わらないようで、なんたらカルビだのかんたらチゲだのと書いてあるが、ただビビンバがない、代わりにビビンパ、というのがある。店のオバンに聞くと、ビビンバという食べ物はない、そなたが言っているのはビビンパのことではないか? とこうくる。

つまり、ビビンバの謎というのは、呼び方は果たしてビビンパなのかビビンバなのか、どっちなのか、という謎で、この謎に輪をかける存在もあって、それがピビンパである。極まるぜ、謎が。ビビン+バorパ、ならなんとなく許容できる気がするが、これがン以外の文字で派生つうか他の発音になってしまう可能性があるとすると、ビビンバの呼び方は天文学的な数字になるだろう。バ行がパ行に置換される前に、ヴァ行に置き換えられることも可能だ。ヴィヴィンヴァ。まるで別の国の食べ物である。さらに困ることがまだあって、これはあまり考えたくないのだが考えねばならない、ンのム転換である。ヴィヴィムパ。これが採用されるとなると、困りが2倍となってたいへんなことになるのは火を見るより明らかですね。

ピザ→ピッツァ、どころのレベルじゃないのである、ビビンバに関しては。

 

P.S.
こないだ馬喰町のアンティークショップへショップしに出かけてみてはいかがでしょうか、古き良きを感じ日々に感謝して生きる、これすなわち人間のあるべき姿ではないでしょうか、と家の人に言われたので、そうあるね、と答えて行って、文机を買いました。頗る調子が良いでございます。高さがね、前のちゃぶ台だと低すぎて、困っていましてね。ちゃぶ台もあるべきところ、いわゆる居間に移動させられたため、やっと本分を全うできるでございます。これから備前の国に住む友人にレターなんぞを認めようと思います。ベイビー。敬具。

文責:不動産屋